煎茶

Sencha

普通煎茶と深蒸し茶を、その美味しさを引き出すよう、丁寧に仕上げております。

山梨商店の煎茶の種類

普通煎茶と深蒸し茶があります。

煎茶製造に、蒸し工程があり、蒸すことで酸化酵素を失活させて揉む工程に進みます。
失活させないで揉みこむと、酸化が進んでおいしくなくなります。
蒸すことで香気は逃げていきますが、香気を落とさぬように必要最低限の蒸し程度で製造するものを「普通蒸し」といい、 香気はやや減るものの、味がまろやかになるよう、強めに蒸すものを「深蒸し」といいます。

山間部の香り高いお茶を普通煎茶に

平野部の葉肉の厚いお茶を深蒸し茶に

普通煎茶として

本山茶(ほんやまちゃ)静岡市葵区山間部
両河内茶(りょうこうちちゃ)静岡市清水区山間部
川根茶(かわねちゃ)川根本町

深蒸し茶として

日本平茶(にほんだいらちゃ)静岡市清水区日本平
掛川茶(かけがわちゃ)静岡県掛川市

仕入

生産時期に荒茶を仕入れますが、審査において下記のことを精査し、仕入れております。

  1. 欠点がないこと、または少ないこと、あるいはそれを製造でカバーできるものであること
  2. 全体的、または部分的に特長があり、その製造方法が描け、それを伸ばすことが可能なものであること。

仕上工程

荒茶から煎茶に製造するには、「篩(ふるい)」と「火入れ」の工程がありお茶本来の美味しさを引き出す役割りを担っています。

篩(ふるい)

荒茶には大きい部位、小さな部位、長い部位、短い部位、・・・さまざまな部位が混在します。
これを篩(ふるい)を使って細かく仕分け、その部位ごとに唐箕を使って軽い部分を外します。
唐箕(とうみ)とは、風を送って、重い部位と軽い部位を仕分ける機械です。

この軽い方の部位を「浮葉(フハ、フワ)」「毛葉(ケバ)」と呼びます。これらを外しておかないと、次のような問題が生じます。
お茶の乾燥や香味を高めるために「火入れ(ひいれ)」をしますが、その際に、この軽い部分が焦げて苦くなったり、
焦げないように加減すると火入れをしたい部位に火入れが入らなかったりしてしまいます。
また皆様が急須で淹れるときに、詰まる原因となるのがこの軽い部位です。水分を吸って、急須の出口をピタッとふさいでしまいます。

そうならないよう、できるかぎり丁寧に製造するよう心掛けています。

火入工程

乾燥させるだけでは、お茶の香味は出ません。
香り高くお茶を仕上げ、艶、光沢のあるお茶の出来上がりは、火入れの技術に左右されます。

  1. 荒茶の水分は約5%程度です。
  2. これに火を入れ始めると、汗をかくように水分が出てきます。
  3. 水分が気化すれば、やや強めの火入れでも焦げることはありません。
  4. 3%、2%と減水してくると、茶温は上昇します。
  5. 100℃以上になっても③の理由で大丈夫です。
  6. それ以上の温度帯で、火入れをしていき高い温度になると、最後の水分が油分を引き出します。(お茶はツバキ科のため、脂質を有します。)

高度な火入れを施すことにより、さらに次のような利点が生まれます。

  1. 脂質で被われるため、保存性がいい
  2. 淹れ方でやや湯温が高かったり、抽出時間が少々長くても、雑味が出にくい
  3. 香気が高く、水色が明るく美しい

山梨商店のお茶は、厳選仕入れ・高度な火入れで、産地の味わいを活かした美味しい煎茶に仕上げております。